関西中学受験 受験科目 3科 vs 4科 論争について

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ひですけ

今回は、中学受験において、3科と、4科どちらが良いか?について深堀してみようと思います。

目次

3科受験、4科受験とは?

中学受験全然知らないという人もいらっしゃると思いますので、まずは基本的な事から。

3科受験、4科受験の定義は下記となっています。

・3科受験:国語・算数・理科
・4科受験:国語・算数・理科・社会

要は、社会の有無で、3教科/4教科に分かれるわけです

私の出身である九州や、首都圏は普通に4教科フル受験が一般的で、国語・算数と、理科・社会で点数配分が違う、という感じですね。
国語・算数が150点・150点、理科・社会が100点・100点で、3:2の割合と、
国語・算数が100点・100点、理科・社会が50点・50点で、2:1の割合と、
基本的には上記どちらかの割合が多いです。

ちなみに、昨今、後期日程の試験については、3科、2科など、より科目を絞るケースがほとんどです。

関西では3科受験も多い

で、関西事情はどうかというと、3科受験も多いわけです。

実際は、3科でしか受験しないケースと、3科受験/4科受験を選べるケースと別れます。

3科でしか受験しないケース

国語・算数・理科での受験のみのケースですね。

灘、甲陽学院など兵庫県に多いですね。

3科、4科で受験出来るケース

基本、このパターンが一番多いのかなと思います。4教科、3教科どちらでも、採点出来るパターンですね。
実際に高槻中学の下記、募集要項(A日程)の記載を見てみましょう。

3科でも4科でも総合得点(400点満点)は同じですが、途中の計算式が異なります。
4科では、主に採点方法が3通りるため、採点結果に微妙に差が出るわけですが、その中でも一番高い組合わせの計算式が受験者の得点として採用される仕組みとなっています。上記は高槻のケースですが、他の学校も多少比率は違えど概ね同じです。

結局のところ、やはり4科が望ましい

関西のほとんどの学校は、3科で受験可能なので、塾でも、国語・算数・理科を受講していれば、理論上、戦えます。そのため、社会を加えた4科受験というのは、やや追加のオプション要素な面も拭えませんし、社会を加える事で、「時間」・「お金」・「子どもの労力」と様々なリソースを追加で消費する事になるわけで、デメリットと捉えるご家庭も多いかと思います。

  • 社会を取らないほうが、学習も理科に集中出来るし。。。
  • 社会勉強して4科受験しても理科が良かったら、社会が点数に採用されないケース普通にあるし。。。
  • 社会取ると、お金も掛かるし、時間も掛かるし。。。

無駄になったら何か勿体ない・コスパ悪いという考えですね。当初は私自身もそのような考えだったので、社会は取らずに3科勝負で行こうと思ってました。

が、学年が上がり、受験をよりリアルに意識し出すと、徐々に考えが変わってきます。

①本番で理科が事故るケースが怖い

大事な受験で、もし理科で失敗したら、、、、という問題です。

これも、仮に3科受験で、皆が国・算・理を受けて、皆、理科が出来なかった、というケースであれば、別に受験者の中で相対的な差が生じるわけではないので、結果的にはそこまで大きな問題にはなりません。

一番の問題は、この同じ試験時に4科(+社会)で受けれる場合です。もし社会がさほど難しくないとなれば、4科で受験した子達は、理科が思わしくなくても、国・算・社で採点出来ますし、国・算・理でしか受験出来なかった子達と比べてかなり有利です。

上記のような3科受験組にとって悪夢のようなケースが、実際に発生したのが24年度の高槻の入試ですね。

理科の平均点:40.9点に対し、社会の平均点:56.8点と、なんと15点差です(理・社ともに80点満点でこの差ですからね。。。)

作成した学校側からしたら、”ゴメン、理科ちょっと難しめになっちゃたわ”、ぐらいかもしれませんが、国・算・理で戦わないといけなかった3科受験組からすると、圧倒的に不利な戦いです。得点調整などの救済処置もありませんし、3科受験という選択を受け入れるしかありません。

理科・社会同じ平均点で、自分だけ点数悪い場合は、自分の実力不足と納得行くと思いますが、科目別であまりに難易度違うとなると話は別ですね。
では、こういうリスクに対処したければどうするかというと、4科受験をする側に回るしかない、という事です。

②国語・算数どちらかが苦手な場合にも有利に働くケース有

先程の理科の事故リスク以外にも効くケースがあります。

我が家の場合、今現在、国語が致命的に出来ない、という課題があります。もちろん、受験までに国語を何とか克服出来るよう努めますが、どこまで上がるか保証はありません。
そこで少しでも点数を上げる可能性のある、4科の力を使おうというわけです。

基本、4教科選択した場合、4教科の全てを足す、という計算方法があります
この計算方法の場合、国・算いずれかが苦手という場合に、国・算・理を1.25倍させるようなケースより、総合得点に対する苦手科目の割合を減らせる可能性もあり、その細かな違いで合格に導かれるケースもあります。

1点でも上げたい、と切実に願う方にはやはり4教科です。

③どのみち社会は無駄にはならない

入試本番で、4教科受験したけど、結局、国・算・理で計算され、社会採用されなかったケースも当然あり得ると思います。では、結果的に無駄だったかというと、そんな事ありません。

というか、現実世界で一番教養として重視されるのは、社会ですよね。特に地理なんて、受験勉強だけに使うような知識ではなく、今後の学生生活、社会人生活でも教養として知っておいた方が良い「使える知識」がてんこ盛りです。
そのような知識を蓄える事は全く無駄ではありません。

また、どのみち中学入学後に社会もやるわけですから、前もって基礎をしっかり学んだと考えればそこまで無駄では無いかなと思います。

④暗記科目なので、明確に苦手という子も少ない

国語・算数・理科は、苦手な子は苦手、というケース多いですが、社会が苦手、というケースはあまり多くは聞きませんよね?
暗記系なので、やればやる分だけ結果に繋がり易い教科ですし、そこまで癖は強くありません。なので、ある程度しっかり向き合えば、割と安定した成績は見込める教科なのもポイント高いです。

4科の撤退のルールも予め設定しておく

迷った挙句4科を始めたとは言え、お金も時間も労力も増すわけですし、4科で始めたからと言って、必ず4科で完走すべきというわけではありません。なので、いくつかの撤退ルールを設けておきましょう。

例えば、小6夏時点で、社会の偏差値が理科より10低い(要は社会)、とかですね。

さすがに、理科と社会と開きがあり過ぎるとい場合は、社会を捨てて、他教科に集中が良いですね。

負荷は、元々3科でやるのと、4科→3科に移るので理論上は変わりませんが、精神的には、国・算・理により集中する、という意識が生まれるので、最後にブーストを懸ける、という意味でもプラスに働くケースもありますので。

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