関西中学受験 学校選びの考え方 ”文武別道”校について

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ひですけ

今回は、中高一貫校にある”文武別道”校について、独自に分析しようと思います

世間では、”文武両道”と呼ばれる学校がありますが、本当の文武両道は、公立のトップ校で部活にも力を入れてる学校を指し、私立は基本、”文武両道”ではなく、”文武別道”です。要は勉強を専門で取り組む子と、勉強以外のスポーツ等に専門で取り組む子でコースが分かれているわけです。

学校からしてみれば、文武別道はそれぞれの道のエキスパートを配置出来るので、文武両道以上に効率良く成果を出せるシステムですし、学校全体の活気に繋がるのですが、内部の学生(特に勉強のエキスパートである中学受験組)からしてみると、素直に良いシステムとは言えません。

今回は、”文武別道”において、”文”側(勉強を専門で取り組む子)の目線で分析していきます。

目次

中学受験組が相対的に地味な扱いになってしまう問題

中高一貫の文武別道校は、例えば下記です。中学受験組は勉強に注力し、高校からは主にスポーツ組が入る学校ですね

  • 大阪桐蔭(野球/サッカー/ラグビー/バスケ/卓球/ゴルフ/陸上/吹奏楽)
  • 須磨学園(陸上/水泳/吹奏楽)
  • 清風(体操/サッカー/バレー/陸上)
  • 智弁和歌山(野球)
  • 洛南(バスケ/陸上/バレー/体操)

このような学校は多分野に魅力がある学校と見られがちですが、少し注意点があります。

学生生活中にキラキラ輝くスポーツ組

だいぶナイーブな話になります。

学生生活を経験した大人・親は分かると思いますが、学校生活では勉強が出来るからといって、それだけでは人気者にはなれません。大抵の場合、活発な子(スポーツが出来る子)がモテたり、人気者になったりします。

中学受験で入学して来た勉強を頑張る集団の中でも、当然運動が出来る子/出来ない子はいるわけで、
その中で運動が得意な子は、中学までは運動を自分の強みとしてアピール出来るかもしれませんが、
文武別道の場合、高校になると、スポーツに全振りしたアスリートが入学してきます
嫌でも”なんちゃって”と”本物”の差を見せ付けられるわけです。体格差もあるので、見た目によっては、大人と子ども、ぐらいの差があるケースもあり、中にはプライドが地味に傷つく子もいるわけです。(クラスだけでなく、校舎まで分けてる学校もありますが、感じ方はそこまで変わらないように思います)

学生生活中に陽の当たらない勉強組(中学受験組)

また、中学受験組は、中学〜高校6年間、地味にコツコツと勉強を繰り返すだけで、基本、陽の当たらない学生生活を過ごし、かたや、スポーツコースの生徒は、運動も出来るし、勉強の負担も少なく、中学受験組から見ると、まるで大学生のようにキラキラ輝いて見え、学生生活を謳歌しているように見えます。実際、在学中に全校生徒の前で表彰されたりスポットライトがあたるのは、大抵スポーツの功績であって、個人の学業での功績が在学中に称えられるなんて、ほぼありません。

中学受験組が、自分達のアイデンティティを発揮出来るのは、高3の最後の最後の大学受験時なわけで、在学期間中は、スポーツコースの功績ばかりを目にする事になります。理論上は、勉強と、スポーツ各々の得意分野で頑張れば良いと理解はしていても、この扱いの違いに、ギャップにストレス(ジェラシー)を感じる子もいます

特に、小学校時代、スポーツをやっていたけど、中学受験でスポーツを泣く泣くあきらめたような子(特に男子)のほうがこのようなストレスを意識し易いです。勉強ばかりの自分と、運動をバリバリやれているスポーツコースの子を比較して、自己肯定感が落ちてしまうケースもあり得ます。

逆にスポーツコースの無い学校であれば、スポーツの功績は当然落ちるわけで、学校全体の活気という意味ではモノ足りなさを感じるかもしれませんが、その代わり、スポーツコースという”眩しい太陽”が存在しない分、相対的に地味になる事はありません。

と、色々懸念を述べはしたものの、そもそもスポーツコースの存在を完全に割り切って考えれる子からしてみれば、上記のようなマイナス要素を感じる事もないので、文武別道もプラスに働くケースも十分にあります。

ここら辺は、子どものタイプ次第だと思いますが、学校選びの際に、少しは気にしたほうが良いかなと思います。

まとめ
  • 文武別道校を選ぶ際は、良くも悪くもスポーツコースからの刺激がある点を考慮すること
  • 勉強とスポーツと、ベクトルの違いを上手く消化出来なさそうな子は、文武両道校もしくは、文オンリー校を選ぶこと
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