今回は、大東市にある大阪桐蔭中学について、シンプルに掘り下げてみようと思います。
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- 入り易さ
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- 進学実績
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- ブランド力
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- スケール(設備)
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- アクセス
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基本情報
学校の公式HPは下記です。
住所:大阪府大東市中垣内3丁目1番1号
中高一貫の男女共学校
大阪桐蔭といえば、野球や吹奏楽など高校の知名度は全国屈指の学校という事で、それの附属中学にあたります。
高校では様々な全国レベルの部活動があるわけですが、完全な文武別道校なので、中学から入る子達は、部活は嗜む程度で基本勉強一色ですので、その点は注意です。
1学年の募集人員数ですが、プロシードコース(PR)35名/英数選抜コース(ES)105名/英数コース(E)70名の計210名なっています。※プロシードコースは25年度から新設された最上位コース
中高一貫校の中では、募集人員数は、そこまで多いほうでもありません。高校からも一定数人が入る前提の学校は、中学の募集人数はやや抑え気味ですね。
出願はコース毎の出願も可能ですが、入試の成績上位からPR->ES->Eの順に枠が埋まる「回し合格」にも対応しています(募集要項見る限り、コース専願してもメリットは特に無さそうなので、上位も含めて出願でも良い気はしますが、詳細は学校にご確認ください)
また、特別奨学生制度もありますが、入学試験の上位者から付与される制度なので、PRコースが出来た事により、実質PRコース(=特別奨学生対象)となるかもしれませんね。
通われている学生の地域については、2025年度データでは、中学生687名のうち、3割(211名)が大阪市内からの通学となっています。以降、順に、東大阪市(68名)、大東市(61名)、西宮市(42名)、枚方市(29名)、奈良市(20名)、生駒市(20名)となっています。
西宮市の割合が案外多いですね。また奈良寄りでもあるので、奈良や生駒もそこそこいますね。ちなみに学研都市線沿いの京田辺は8名でした(もっといそうな気がしましたが)
偏差値は56〜42
大阪桐蔭の入試日程は少し特徴的で、統一入試期間4日間、全て午後開催です。特に4日目の午後は大阪桐蔭ぐらいですね。イメージ的には、大阪桐蔭以上の上位偏差値組を拾う事を意識した日程かなと思います。
また、出願時に専願/併願を選択出来、専願のほうが合格最低点を低く設定できます。
各偏差値は下記の通りです(※能開センター公開偏差値)
- 1日目午後(前期入試)
- 英数選抜(併)53 / 英数選抜(専)50 / 英数(併)45 / 英数(専)42
- 2日目午後(後期入試)
- 英数選抜(併)56 / 英数選抜(専)53 / 英数(併)47 / 英数(専)46
- 3日目午後(S特別入試)
- 英数選抜(併)55 / 英数選抜(専)50 / 英数(併)45 / 英数(専)42
- 4日目午後(L特別入試)
- 英数選抜(併)53 / 英数選抜(専)50 / 英数(併)45 / 英数(専)42
新設されるPRが偏差値60を超えるのかが気になるところですね。
大阪桐蔭的には、ライバルでもある開明のスーパ理数を超えるコースとはしたいのではないでしょうか。
また、25年度からは、複数回受験による加点制度が始まります。2回目受験から10点プラスとなります。
常翔学園や、開明が既に複数回受験による加点制度を導入していたので、それに対応してきた形ですね。
最寄り駅は、「住道」駅
片町線(学研都市線)の住道駅が最寄りとは言いつつ、近いわけではありません。隣の野崎駅もそこまで変わらないので、どちらから通うか迷うところですが、結論、住道駅のほうがベターです。
- 快速が止まる(野崎駅は普通しか止まらない)
- シャトルバスが使える
- 野崎駅よりは栄えている
まず、住道駅は快速の停車駅という点が大きいですね。また、駅のキャパとしても住道のほうが優れているのと、シャトルバスが選択肢として使える、という点もポイントです。よって、様々なケースに柔軟に対応出来る住道駅がベターだと思います。
どういった層が受験しているか?
- 大阪桐蔭 本命組
- 大阪星光学院/四天王寺 滑り止め
- 高槻/清風南海/帝塚山 滑り止め
基本、併願校の位置付けとしては、開明や常翔学園とそうは変わらないと思います。また、開明・大阪桐蔭・常翔学園の全学校が複数回受験の加点制度に対応したので、受験時にはどれか1校に絞るご家庭が多いかなと思います。
大阪桐蔭は、遅い日程まで対応しているので、その点は差別化になるかなと思います。
大阪桐蔭の特徴4選
大阪桐蔭の特徴について、私独自の切り口で4つ取り上げようと思います。
特徴① 全国屈指の「文武別道」校
大阪桐蔭と言えば、高校では、野球、サッカー、ラグビー、吹奏楽など様々な分野で全国クラスの実績を残している名門校ですが、大阪桐蔭中学出身の生徒は全く関与していません。部活動の実績は、高校からⅢ類として推薦で入った子達の実績によるもので、大阪桐蔭中学の子達は勉強だけと思っておいたほうが良いです。
大阪桐蔭中学の生徒達は、高校に入ると、自動的にI類という難関大学受験用のコースにカテゴリされますが、I類II類と、上記Ⅲ類では、部活そのものが分かれているのでご注意ください。
大阪桐蔭中学出身を母体にしたI類II類の部活は、嗜む程度で、私立の中高一貫の進学校特有の”ゆるゆる部活動”です。
あまり無いとは思いますが、大阪桐蔭中学に入ってから、野球部入って甲子園行きたいとか、吹奏楽部入って華やかな演奏したい、と思っても、中学入学組は、真面目に勉強に注力してください、という事なので、そこは入学前に認知しておきましょう。
「文武別道」については別記事で詳細ありますので、そちらもご参考に。
特徴② 京都大学への進学実績が多い
学校をあげて、京都大学への進学を推し進めているだけあって、入学偏差値50台にしては、京都大学への進学実績は良いです。2024年は、現役で26人合格という事で、数値的には、上位偏差値の高槻や清風南海とほぼ同じレベルです。
また、今年から、プロシードコース(PR)も新設されるので、理屈上はより実績は上がると思います(結果が分かるのは6年後ですが)
数値上、確かに良いのですが、少し気になるのは、総合選抜入試の割合が多いのと、偏差値が少し下がる人間健康科学科への進学の多さです。偏差値の割に進学実績が良い分、この2点はよく槍玉に挙げられ易い点ですので、そこは理解しておきましょう(ちなみに、お近くの開明も同じです)
特徴③ 管理型で叩き上げ
大阪桐蔭と言えば、宿題の量が多い事が有名ですね。開明や大阪桐蔭などこれぐらいのレベルの学校が、上位の学校と競り合うには、生徒自身に任せるよりは、管理型で引き上げる形のほうが向いているんでしょうね。
宿題が多く勉強量が多いという事で、塾っぽいと言われる事もありますが、管理型がフィットする子にとっては、数段レベルアップが見込める学校なので、子どものタイプ次第では、魅力のある学校だと思います。あと、塾通いが基本不要な点はメリットですね。
また、毎日、早朝テスト、終礼テストも実施しています。早朝テストがある学校は結構ありますが、終礼テストもある学校は珍しいですね。
終礼テストがあるんだったら、真面目に授業聞くモチベーションに繋がるかもしれませんね(本人は大変かもしれませんが)
特徴④ 検定試験に力を入れてる
大阪桐蔭中学では、各検定試験(英語/数学/漢字)にチャレンジしており、中3の実績は下記の通りです。
- 英語検定
- 2級38名 / 準2級83名 / 3級32名
- 数学検定
- 2級42名 / 準2級43名 / 3級24名
- 漢字検定
- 2級16名 / 準2級33名 / 3級43名
私が通っていた中高一貫も英検は任意受験と言われながら半強制で受験だったので(笑)、推測ですが、大阪桐蔭中も実質全生徒が受けさせられてるのかなとは思います。
また、数検+漢検にも取り組んでいるという事で、検定試験にはかなり注力してるようです。大学受験までの長い道のりでは、いくつかこのようなマイルストーンを設けたほうが良いと思うので、学校上げて推進しているのは、良い点だと思います。
- 自分の役割(勉学)をブレずに認識出来る子にオススメ
(高校のⅢ類と自分達との違いを理解し、楽しめる子にオススメ) - 学校としての知名度は抜群!
(全国的に見れば、大阪星光学院/高槻/清風南海など上位校より知名度アリ)